2050年代には90億人に達する地球の人口。人類の食料を確保しつつ環境を守るためには,すでにある農地や生産システムを守っていくことに加えて,新しい食料生産の方法を模索することが必要です。
食料環境システム学科・生産環境工学コースでは,21世紀の食料生産を支えるため,環境に配慮した水と土と施設の保全,温暖化や砂漠化など地球環境問題への対処,ハイテクの導入による農作業の自動化,植物工場の実用化,食の安全・安心のための品質モニタリングなど,様々な課題についてチャレンジしています。
生産環境工学コースは,工学的な手法を軸に,生物学的,化学的,社会科学的な手法も応用して,地球環境をまもりながら,食の生産システムを創り上げることで,我が国や世界の食料生産に貢献することを目指しており,それに必要な知識と技術の習得をコースの教育目標としています。
このコースは,食料生産の根幹であり,農業・農村の環境を形成している水・土・施設・地域を対象として様々な研究を行う「地域環境工学プログラム」と,食料の生産・収穫から貯蔵・加工に至るまでの食料生産システムとバイオマス利用などを扱う生物資源循環システムについて研究する「バイオシステム工学プログラム」から構成されています。上段左側の写真(水資源のシミュレーション)は,地域環境工学プログラムの研究事例を,上段右側の写真(食肉の品質評価)は,バイオシステム工学プログラムの研究事例を紹介していますが,これらを含め,多岐にわたる先端的かつ実践的な研究が実施されています。
地域環境工学の現地研修
食品中の抗生物質の検出
植物工場で生長するレタス