2015年度 神戸大学大学院農学研究科 公開講座が開催されました

”哺乳動物の生殖メカニズム -生殖細胞の形成・成熟と授精-”

 平成27年度 神戸大学大学院農学研究科 公開講座は平成27年9月5日(土)に開催いたしました。当日は天候にも恵まれ、45名(事前申込み参加者42名、当日参加者3名)の参加がありました。
今回の公開講座は、「哺乳動物の生殖メカニズム」と題して、三名の先生方に講義いただき、本研究科が生殖細胞の形成・成熟ならびに受精に関する研究にどのように取り組んでいるかを理解していただくことを目的に実施しました。
 定刻通り、芦田均農学副研究科長の挨拶のあと、まず、吉川潮教授に「遺伝子組換え技術を用いた哺乳動物の研究方法」と題して、その基本原理から微生物を宿主としたヒトのインスリンの合成や緑色蛍光タンパク質による生命現象の可視化まで分かり易く解説していただきました。
 続いて、李智博准教授に「哺乳動物における卵子・精子の形成と減数分裂」と題して、講義していただきました。染色体の接着と分離を制御するタンパク質が正常に機能しなくなることで、染色体分配異常による先天性疾患が引き起こされることに、多くの方が興味を持たれたようです。最後に、「哺乳動物生殖細胞の体内受精メカニズム」について、原山洋教授に講義していただきました。精子の鞭毛運動開始から卵細胞との受精に至る過程やそのメカニズムについて具体的に知ることができました。終了後も多くの質疑応答が講師の方となされ、参加者方々の関心の深さが伝わってきました。
 回収アンケートの結果からも、講義の内容は非常に興味深く、理解しやすいものであったという評価をいただきました。これからも充実した公開講座を企画していく予定です。ご期待下さいますようお願いいたします。

芦田 均副研究科長挨拶
吉川 潮教授の講演
李 智博准教授の講演
原山 洋教授の講演

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