卒業生の方へ

六篠会のあゆみ

あのデカンショ節、デカンショ踊りで名高い篠山の地に「我等が青春ここにあり」と刻まれた記念碑が建てられています。

高い理想を掲げ、昭和24(1949)年に「兵庫県立農科大学」が現在の篠山市に創立しました。その後、昭和41(1966)年に神戸大学に移管するまでの17年間、自然豊かな田園の城下町で、熱い情熱を持った多くの若者が巣立っていきました。上記の記念碑は、農学部創立35周年を記念して昭和59(1984)年、同窓会の手で建立されたものです。

昭和45(1970)年に神戸大学農学部の1回生が卒業を迎えるにあたり、同窓会の名称を、神戸大学のある六甲の地名と大学発祥の地である篠山の頭文字を取って「六篠会(りくそうかい)」と改めました。昭和44(1969)年の同窓会総会では、この名称変更と同窓会名簿の発行、兵庫農科大学史の発行を農学部創立20周年記念事業として行いました。

平成10(1998)年10月に農学部創立50周年記念行事として、六篠会と大学の共催で、各界で活躍する卒業生を教官に招き記念講義を行ったほか、翌11(1999)年5月には式典、記念植樹、記念講演、園遊会を行いました。

六篠会のあらまし

六篠会は、神戸大学農学部、兵庫農科大学を卒業した者および農学系の大学院を修了した者を中心に構成した同窓会で、現在9千余名にも及び、会員相互の連絡を密に親睦を図るとともに、農学部の発展に寄与することを目的に各種事業を行っています。

会の運営は、会務を処理する役員と内容を審議する代議員で行い、4年ごとに開く総会と、例年開く代議員総会で活動の活性化を図っています。

主な活動としては、会報の発行(年1回)のほか、講演会等の学術活動、六甲祭等の学生活動、卒業記念祝賀会の開催、植樹・環境整備といった大学運営等に対して支援しています。特に会員全体に活動の輪を広げるために、関東支部や東海支部といった五つの支部を設置しています。

これからの六篠会

大学創立の昭和24年当時は、戦後の食糧難の時代でした。しかし、米作は当時の「増産」から今では「減反」(米を作らない)へと農政の方向転換を進めています。その他輸入農産物の増加による価格の低迷、農業者の高齢化と担い手の不足、耕作放棄地の増加など農業を取り巻く環境は一段と厳しい状況です。一方、食糧自給率は、カロリーベースで40%と主要先進国の中で最低になっています。また、21世紀は、食糧と環境の時代と言われており、世界の政情が不安定な中で今後ますます食糧の安全保障が重要になってきます。さらに近年、牛のBSEに端を発し、食の安全・安心に対する関心が強く求められています。

このような、時代の流れ・変化の中にあって経済の構造改革、国立大学の法人化など、今まで以上の厳しい社会構造や大学運営を迫られることが予想されます。しかし、新しいものを生み出すためには、今までの枠組みを外すことにより発想を転換し、新たな展開を期待したいものです。農学部にあっても「農」に対する課題は多大です。課題の克服のためには、教官のみならず、学生の参加、卒業生の連携がますます重要になってきます。その意味で、これからの六篠会が大きな役割を担うことになるでしょう。


神戸大学農学部同窓会 「六篠会 (りくそうかい)」 ホームページ
https://www.rikusoukai.org/