2017年度 神戸大学大学院農学研究科 公開講座が開催されました | 神戸大学大学院農学研究科・神戸大学農学部

2017年度 神戸大学大学院農学研究科 公開講座が開催されました

平成29年度 神戸大学大学院農学研究科 公開講座は平成29年9月9日(土)に開催いたしました。当日は天候にも恵まれ、65名(事前申込み参加者51名、当日参加者14名)の参加がありました。今回の公開講座は、「地球規模の環境変動を生き抜くための植物健康科学」と題し、本研究科のプラントヘルス・サイエンス研究チームにて研究中の地球規模の変動・環境ストレス・病原菌に対する“植物の応答や適応進化”、“病害抵抗性品種の育種”、“閉鎖的で独特な生態系の変化”について講演していただきました。
 河端 俊典研究科長の挨拶の後、チームリーダーの前藤 薫教授から同研究チームの研究背景・概要として“国際物流の急増にともない多くの侵略的外来生物が容易に国境を越えて拡散し、栽培植物あるいは固有在来植物の重大な脅威になっていること”や“顕在化しつつある地球規模の気候変動が、これに拍車をかけようとしていること”が現状としてあり、これに対して“栽培植物と寄生生物の共進化”、“生態的抵抗性”および“植物の反応システム”の3つの研究グループで若手の研究者を中心に理学研究科や海外の研究機関と共同しながら研究に取り組んでいると説明がありました。その後、「植物はどのように環境の変化を感じ取り、適応しているのか(松岡 大介助教)」、「いもち病に負けない植物をつくるには?(中馬 いずみ助教)」、「気候変動と病原菌の進化に頑強な作物をデザインする(吉田 健太郎助教)」、「雑草のたくましい環境適応戦略(笹山 大輔特命助教)」、「外来生物が島の生態系に及ぼす影響-小笠原諸島で起きていること(杉浦 真治准教授)」の合計5題を講義していただきました。
 各講演終了後も活発な質疑応答が講師の方となされ、受講された方々の「環境変化と微生物・動植物の関係」に対する関心の深さが伝わってきました。回収アンケートの結果からも、講義の内容は非常に興味深く、理解しやすいものであったという評価をいただきました。今後ともよろしくお願いいたします。
河端 俊典研究科長挨拶
前藤 薫教授の講演
松岡 大介研究環・助教の講演
中馬 いづみ研究環・助教の講演
吉田 健太郎研究環・助教の講演
笹山 大輔特命助教の講演

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