応用機能生物学 細胞機能構造学

中屋敷 均 教授

 多様な生命現象における「細胞の機能と構造」について、各種顕微鏡を駆使して得られる形態変化やエピジェネティックな遺伝子修飾機構に注目し、その分子機構の解明と社会への応用に向けた教育研究を行います。

もう少し専門的に知りたい方へ

 「細胞の機能と構造」を探求するために着目しているのは、イネ科植物に感染する病原性糸状菌であるいもち病菌です。いもち病菌の胞子は30×10マイクロメートルと小さいものですが、宿主葉上で発芽し、付着器という特殊な器官を形成しながら植物細胞へ侵入します。この宿主侵入過程における遺伝子発現機構や形態変化を明らかにするとともに、新たないもち病防除法の開発に取り組んでいます。

イネいもち病の発病様子(左)といもち病の胞子(右)

植物病原菌のエピジェネティクスを介したゲノム制御
いもち病菌に限らず、植物病原菌は宿主細胞への感染に際して、胞子、発芽菅、付着器といった機能も形態的にも異なった細胞を作り出します。こういった細胞分化には、ヒストン修飾やDNAメチル化といったゲノムのエピジェネティクス制御が関連していると考えられ、その詳細について研究を進めています。下図はヒストン修飾の一種であるH3K4me2やH3K4me3が付着器形成時にどう変化しているのかを調べ、それと遺伝子発現の関係を調べているものです。また、病原性の変異を引き起こすゲノム内の転移因子がエピジェネティクスによりどのように制御されているのかも解析しています。

コムギいもち病菌の付着器形成に伴うヒストン修飾(青)と遺伝子発現(赤)の変動解析

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